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2012年4月 2日 (月)

「江戸時代」は日本社会の基礎

先日のNHK・Eテレ「ニッポンのジレンマ」に出演した與那覇潤・愛知県立大学准教授。著書である『中国化する日本』について語ったインタビュー記事(「週刊東洋経済」2月18日号掲載)からメモする。

(著書では)今日のグローバル社会の原型が宋朝の中国大陸で生まれて以降、それに時折引き付けられつつも、最後は反発してきた日本という国の成り立ちを描いた。 

中国史の泰斗・内藤湖南は、現代に至る中国社会の原型は宋代にできたとする。具体的には、貴族政治を撤廃して皇帝独裁政治を始めた。そして、政治の秩序を皇帝一極集中にしたのとは対照的に、経済や社会は徹底的に自由化した。 

(江戸時代に完成した日本型社会は)農村をベースとする地域共同体の結束が強く、身分に基づく就業規制で市場競争から守られる。何らかの集団に属し、強い束縛を受ける代わり、食べていくことは保証されるというシステムだ。 

中世初期が「中国化」の第一のピーク。中国銭を輸入して市場を活性化し、封建領主の既得権を切り崩して自身への権力集中を目指した、平清盛・後醍醐天皇・足利義満などが代表的な「中国化」勢力。 

16世紀末の中国に新大陸の銀が流入し、日本への銭輸出が激減すると、日本人は中国銭経済から切り離された。この時期に成立したのが徳川幕府で、新田開発で稲作を全国に普及させ、「家職さえ守れば最低限食べられる」身分制社会を作った。これが現在の日本社会のベースだ。 

「中国化」の2度目のピークが、実は明治維新。西洋化という色眼鏡を外して、維持不可能になった幕藩体制を中央集権に再編する「中国化」と見るほうが、たとえば天皇の皇帝化にしてもすっきりわかる。そして第三のピークが冷戦後、まさに私たちが直面するグローバル化だ。

・・・「グローバル化」とは「中国化」であるとは、何だか与太話のように聞こえるので、むしろ肝心なのは、日本社会の基礎は「江戸時代」にあるということだろう。それこそ内藤湖南は、日本の歴史は応仁の乱以前と以後に分かれると喝破した。僕はフツーに信長・秀吉・家康が好きだけど、日本社会はいまだに、江戸時代の基礎を築いた三英傑の影響下にあると言ってもいい。やっぱり信長・秀吉・家康は偉大だあああ!

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