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2012年1月21日 (土)

貿易収支の明日はどっちだ

先日の日経新聞(1/9付)は、2011年の日本の貿易収支は31年ぶりに赤字になったのは確実、と伝えた。記事によれば、貿易赤字は構造的に定着してしまうとの見方が多く、2010年代半ばには貿易赤字が所得収支の黒字を上回り、経常収支も赤字になる、と試算する向きもあるという。

この貿易赤字は構造的との見方に反論するのが、1/19付の日経新聞市況欄コラム「大機小機」(貿易収支の先行きをどう見るか)。

コラム氏は、貿易赤字拡大の要因を、サプライチェーン(供給網)の寸断と世界貿易縮小による輸出減少、国際商品価格高騰による輸入価格上昇、原発事故に伴う火力発電用の液化天然ガス(LNG)の輸入増加、円高による輸出シェア低下、と分析。

そして現状は、円の対ドルと対人民元高に歯止めが掛かり、商品価格は下落に転じ、サプライチェーンも修復など、環境改善の兆しと指摘。ユーロ危機の影響についても、リーマン・ショックよりは軽いとの見方を示しているので、以下にメモする。

最大の心配は、ユーロ危機で輸出がどこまで落ち込むかだ。リーマン・ショックで世界貿易は4割縮小したが、2年後には元の水準に回復した。ユーロ危機の世界経済に対するデフレ効果は、過剰債務の規模などからみてリーマン・ショックの4割程度と想定される。仮に今回の輸出の落ち込みを前回の4割とすると、数ヵ月後には輸出が底入れし、来年末には大震災前の水準に回復する計算だ。原発の全面停止を想定しても、貿易赤字は今後徐々に縮小し、今年秋にも黒字転換が期待できそうだ。イラン紛争など予断を許さないが、貿易赤字転落は一時的現象とみるべきだろう。

・・・GDPは中国に抜かれ、さらに貿易赤字、経常赤字となれば日本は衰退コースをまっしぐら、と思う一方、「大機小機」が説くように、震災に原発事故、円高と、これだけマイナス要因が重なるのは稀だろうから貿易赤字もやはり一時的かも、とか思ってしまうし・・・先のことは分からねえ。

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