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2011年11月21日 (月)

東浩紀の「新しい言論空間」

雑誌「思想地図β」の編集長として、東浩紀は新しい言論空間の提示を目指している。今週の「週刊東洋経済」(11/26号)掲載のインタビュー記事から発言をメモする。

教養書や人文書が売れないのは、内容が時代に合わせてアップデートされていなかったり、高齢者に合わせすぎているからだ。どの雑誌を見ても書いている人は同じで、しかもその人たちがどんどん年を取っていっている。日本全体を考察するような、若手の論客がいない。 

政治というと、(「朝まで生テレビ」では)与野党の政治家が政局の与太話をやっている。政局なんて、未来にはほとんど関係ない。
それは論壇もそうで、保守系雑誌は天皇継承問題や対中関係ばかりで、左翼系の雑誌は格差や雇用問題の記事が並んでいる。それぞれの陣営で伝統芸能のようなことを続けている。こうした様子を見ると、日本の出版言論はいつの間にか現実へのキャッチアップをやめてしまったな、という感じがする。

たとえば、原発を進めるか、脱原発にするのかは、最終的には効率性の問題ではなく、どういう国を作りたいのかという価値の問題になる。それはTPP(環太平洋経済連携協定)でも同じことのはず。つまり、経済論理へのプラスアルファが価値判断の部分で、そこをめぐる会話が公共的な会話であり、政治をめぐる会話だ。 

価値判断には賭けみたいなところがある。リスクが高すぎるから賭けに乗るのをやめるのか、劣勢から挽回するためにリスクを承知で乗ってみるかというのは、最終的には個人なり国家なりの意思による。 

経済論理、経済論壇ではないオルタナティブが、今こそ求められている。

・・・もはや言論界には「与太話」と「伝統芸能」しか残っていない。その通り!
経済論理だけでは意思決定できない、大きな価値判断が必要だ。その通り!
日本という国がこれからどうあるべきかを大きな枠組みで論じたい、と言う東浩紀。その意気込みや良し!

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