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2011年11月20日 (日)

イタリアの明と暗

今、イタリアと言えば国債利回り急上昇とか財政再建とか、そんな話になるのかも知れないけど、それとは別の話。

少し前のこと、テレビのバラエティ番組でイタリアは「ナンパ大国」、みたいな感じで紹介されていたのを見たのだが、確かにイタリア人の男どもは、女をナンパするのは当たり前と思ってるみたいだ。もちろん、イタリア男にも内気な人はいて、番組ではイタリアの「ナンパ塾」を取材して、外見からしていかにも女性と話すのは苦手そうな男性が、ナンパ塾の講師の指導を受けながら、街なかの広場でナンパを実践する様子を映していた。まあ、イタリア人は男女共にナンパする・される前提の日常生活を送っているみたいで、何か楽しそうな感じがする。今度生まれる時はイタリア人が良いな、とか思っちゃうのだった。

しかし、だ。何事も光があれば影もある。一見、明るく楽しそうなイタリア社会にも暗部はある。マフィアを始めとする犯罪組織の存在だ。現在、東京・渋谷で公開中の映画「ゴモラ」は、ナポリを拠点とする犯罪組織「カモッラ」の活動を、ドキュメンタリータッチで描いている。カモッラは麻薬売買他の非合法活動に加えて、衣料製造や産廃処理などの合法事業にも進出。普通の人々の生活に入り込んで暗躍している。

たとえ犯罪に手を染めない人でも、組織に少しでも関わりを持ったら最後、味方でいるか敵に回るかで運命が決まると言ってもいい。裏切り者や邪魔者は、大概いきなり出し抜けに問答無用で銃弾を撃ち込まれる。敵と見なせば相手が女子供でも容赦はしない。殺人場面が多いわけではないのだが、古典的なギャング映画に漂う美学もへったくれもない、殺伐とした印象の残る作品。

しかしドキュメンタリータッチで上映時間2時間超の映画は疲れる。まあ楽しくなる話ではないこともあるが、恐らく手持ちカメラで登場人物の動きを追うように映し出していく手法のせいもある。まあ、こっちが若くないのもあるかな。

先日も日経新聞、イタリアの「南北格差」の記事をメモしたけれど、そういう背景からなのだろう、映画の中に「北部で一人を救い、南部で一家族を殺す」というようなセリフが出てくる。正直、細かいことは分からないにしても、「南北問題」の深刻さを垣間見るような感じ。誰かの生活は誰かの犠牲に上に成り立ち、そして犠牲になる側に悪のはびこる余地が大きいのだと考えると、やりきれない気持ちになる。

で、今度生まれる時は、イタリア北部人がいいな。(そういう結論かよ)

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