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2011年11月16日 (水)

増税か、福祉水準低下か

本日付日経新聞市況欄コラム「大機小機」(ギリシャにならないために)からメモ。

(日本の)政府債務残高はGDP比で200%を超え、主要国中最悪である。財政健全化に向けた政治のリーダーシップも弱い。にもかかわらず、長期金利は安定し、財政危機は顕在化していない。これは国内に政府債務残高を上回る個人金融資産の蓄積があるからである。

しかし今や政府はこれを急速に食いつぶしつつある。貯蓄投資バランスでみても、日本の経常収支はいずれ赤字化し、財政赤字を国内資金で賄えなくなる。日本がギリシャ化するまでに残された時間はどんどん短くなっている。

この状況に歯止めをかけるためには、歳出改革の断行、成長力強化による自然増収の確保、歳入改革(増税)の3つの取り組みが不可欠である。どれが欠けても財政健全化のシナリオは描けない。

デフレから脱却できぬまま空洞化が進めば、ますます日本の成長力は低下し税収は増えない。規制改革や環太平洋経済連携協定(TPP)交渉の推進など、成長戦略の実効を上げるための政策を断行しなければならない。

成長戦略と同時並行で進めるべきは、歳出改革、とりわけ社会保障関連支出への切り込みである。この点、政府の社会保障と税の一体改革案では不十分である。年金制度の持続性の確保と、医療・介護のさらなる効率化に取り組むべきである。

問うべきは、増税か否かではなく、増税か社会保障水準の切り下げか、という選択肢である。

・・・成長戦略そして歳出と歳入の改革、やるべきことは決まっている。しかし規制緩和も含めてこれら制度改革を進める際に、「総論賛成、各論反対」となるのはいつものこと。結局何も決まらないまま、日本はずるずると「沈没」していく気配。政官の動きの鈍さに対して、「社会保障と税の一体改革の徹底!」を掲げるデモが起きても良い位だけどな。

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