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2011年10月22日 (土)

「1930年代」的状況の中で

本日付日経新聞市況欄コラム「大機小機」(資本主義の歴史的転換期)からメモする。

金融危機に端を発した経済危機は政治危機に発展しつつあり、資本主義の全般的危機ともいえる様相を帯び始めた。 

バブル崩壊後の経済がたどるプロセスはほぼ一様だ。金融機関同士や、金融機関と企業・家計などの間の債務不履行の恐れが危険水準に近づくと、政府が金融・財政政策を駆使して民間の債務を肩代わりする。しかし、政府の政策対応にはおのずと限界があり、国民に負担を転嫁してバブルの後始末が終わる。 

バブルで利益を得たのは富裕層や支配層で、後始末で負担を強いられるのは一般国民や貧困層という不公正が、大衆の怒りを買う。中産階級が没落し、貧富の格差が拡大したところにツケを回されれば、社会は分裂して秩序が乱れ、富裕・支配層も安寧を脅かされる。ひと時代前ならば、階級対立が激化して、革命や内戦に発展してもおかしくない危うさだ。 

状況は1930年代に似てきたが、戦争や福祉国家が解決策だった歴史の単純な繰り返しはないだろう。先進国の経済水準は当時と比べものにならないほど高く、豊かさの中の貧困と格差の問題だ。問われているのは、強者の論理で国民経済の危機を招いた政治と経済のイデオロギーである。

・・・コラム執筆者の「混沌」は、編集委員末村篤氏のペンネームと推測されるが、いつものことながら時代状況を明快に整理するその批評眼に、私は学ぶところが多いっす。

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