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2011年8月 7日 (日)

神学者ボンヘッファー

最近は、哲学史や中世史、キリスト教関連の本を買っている。読んでいるとまではいえないんだが、本に目を通していると、興味深い歴史的人物を見つけた。ドイツの神学者ボンヘッファー。佐藤優の『神学部とは何か』(新教出版社、2009)からメモする。

ディートリッヒ・ボンヘッファーは、たいへん早熟なドイツの神学者だった。1920年代、ボンヘッファーがまだ21歳のとき、社会学の方法を神学に適用した「聖徒の交わり」という博士論文で神学界に鮮烈なデビューを果たした。

ボンヘッファーは、ヒトラー暗殺計画に参与する。だが1943年にゲシュタポに逮捕されてしまう。暗殺計画自体は、1944年7月20日に決行されたが、失敗に終わり、結局ボンヘッファーは1945年4月9日に処刑された。このように、彼は「行動する神学者」であった。

ボンヘッファーの生涯から学ばされることは、キリスト教およびキリスト教徒の本来の姿である。彼は、あえてヒトラー暗殺計画に参与することを選んだ。自分の選んだ手段が神の前では罪とされるかもしれないことを十分に自覚し、究極的な裁きを神に委ねつつ決断したのである。むしろ、神に委ねたからこそ決断できたのかもしれない。

ボンヘッファーの思想は、逮捕後の獄中生活で更に深められた。残念ながら39歳でこの世を去ったので、体系的な神学書を残さなかったが、その人生から神学を学ばされるタイプの神学者だ。ボンヘッファーの神学が「伝記としての神学」と言われるゆえんである。

・・・ナチスへの抵抗というと、人物としては暗殺計画の実行者シュタウフェンベルク大佐や、白バラ運動のショル兄妹が思い浮かぶが、こういう人もいたんだなあという感じ。

ホームレス支援運動で知られる牧師の奥田知志氏も、ボンヘッファーを尊敬しているとか。なるほどなあ。行動する神学者だもんなあ。何となく納得するものがあるよ。

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