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2011年8月24日 (水)

「シラケ世代」の「シニシズム」

雑誌「atプラス」9月号の特集は「震災・原発と新たな社会運動」。6月に行われた同テーマのシンポジウムの記録から、浅田彰の発言をメモする。

ポストモダン・シニシズムと批判されるのを覚悟であえていえば、震災と原発事故があったからといっていまさら騒ぐことはないというのが、僕の基本的なレスポンスです。京都で昼寝をしていて地震に気づかなかった「非国民」としては、やたらと「国難」とか「がんばろう!日本」とかいう言葉が躍っているのを異様に感じます。原発事故も、いままで反対派が口を酸っぱくしていってきたとおりのことが起こったまでのこと、今回、新たに知るようなことはほとんど何もなかった。

・・・浅田彰のこういう、しれっとした物言いが好きだ。それは、やっぱり自分と同世代ということもあるんだろう。つまり10代の時は「シラケ世代」、20代の時は「新人類」とか呼ばれた世代。そんな世代としては、今の震災や原発に対する、ヘンに力んだ言論の在り方には、しれっとした視線を向けたくなるというものだ。

「3.11」以降の日本は変わるとか、こうすべきだとか、ここぞとばかり人文系、政治経済系問わず、プロの物書きから大量の意見・提言が発信されている。自分ももう若くもないので、いちいちチェックする気力を失っているせいもあるのだが、何かもう、そんなに目新らしい見方もないだろうな、と最初から高を括ってしまっている。

日本社会の中長期的な課題は変わっていない。グローバル化や人口減少に対応するため、経済を効率化し生産性を高めること。それは震災があろうがなかろうが、日本は変わらなければならないことを意味する。しかしリーマン・ショック以降、経済の効率化に向けた動きは停滞し、さらに当面は、復興という短期的な課題に注意が向けられることにより、中長期的な課題はますますなおざりにされそうな気配。しかし、成るようにしか成らないだろうね。やっぱりシニシズム?(苦笑)

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