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2011年7月23日 (土)

「世界共和国」と日本

武者陵司ストラテジストの「武者リサーチ」レポート(6月29日付)から、「世界共和国」について述べている部分をメモする。柄谷行人じゃないよ。(笑)

今世界は大きく変わろうとしている。あえて概念的に言えば、アメリカによる覇権的世界統治から世界共和国へのシフトである。アメリカは世界の覇権国から「世界共和国(Global Commonwealth)」のリーダーへと変質しようとしている。

なぜアメリカが変質しようとしているか、3つの要因が指摘される。第一は米国経済の相対的地盤沈下・新興国の発言力の高まり、第二に米国の価値観と制度の世界普及が鮮明になったこと、第三に米国が世界新時代の潮流であるフラット化・分散化・開放化の技術変化、制度変化を主導していること、である。つまり米国は「世界共和国」の実現により国益を貫徹しようとしているのである。それでは「世界共和国」の理念として共有されつつある事柄とはどのようなものか。①民主主義、人権擁護、②市場経済、資本主義、③インターネット環境への対応、適用、フラット化、④地球環境の保全、⑤Global Governanceの発揮(世界各国の夜警国家化、治安権力化)などが骨格となるアジェンダではないか。

日本国の再定義を震災復興の過程で実現して行く(新生日本の模範を作る)こととは、「世界共和国」で尊敬され、繁栄できる国とは何か、「日本が提供できる世界の人々が求める幸せのモデルとは何か」の追及でなければならない。その第一は民主主義・人権・資本主義市場経済という世界共通の価値観の確立と主張である。ことに(経済)合理性の貫徹が求められる。第二に日本固有の優位性の再確認と維持(技術・品質・チームプレー・伝統重視)が求められる。第三にアジアでの存在感(最大の民主主義国・環境・技術・民度・自然・歴史)に対する配慮が必要である。

・・・「3.11」以後日本は変わる、という議論が活発だ。しかし、確かに原発・エネルギー問題への意識は相当変わるにしても、天災で人の意識や社会が大きく変わるとは思えない。政治経済の課題も、震災対応以外は、従来から解決を迫られているものばかり。ということで、大きな変化は、やはりアメリカが変わることで、日本にも波及してくるというのが、より現実的に起こりうる筋道なんだろう。いずれにしてもリーマン・ショックで「冷戦後」が終わり、グローバリズムは新たな段階に入りつつあるようだ。

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