クイーン後期を聴き直す
先日、銀座山野楽器のCDフロアで、なかなかカッコ良いロックの曲を耳にして、しかしボーカルやらギターやら何か聞き覚えがあるなあと思っていたら、それがクイーンであることに気が付いて、ちょっと意外な感じがした。実は自分的には、クイーンは初期が好き、というのは斬新なハードロックという感じだったからで、その後次第にポップになっていくと共に、まともに聞かなくなったという経緯があるんだけど、でもその場で聞いた曲は明らかに80年代以降の曲だったのに、音が良いこともあったせいか、へえ、クイーンも結構ロックしているではないか、と思ったわけです。
そこでCDの棚を眺めていくと、クイーン「グレイテスト・ヒッツVOL.2」のリマスター盤が新たに発売されたばかりであることが分かった。今年はクイーン結成40周年、フレディ・マーキュリー死去20周年、だそうです。で、結局購入。
なるほどあらためて聴いてみると、クイーンは80年代後半にはポップソングのステージから抜け出して、洗練されたハードロックという境地に進んでいたのだなと今頃思い至りました。ライナーノートにも、「前期と後期のサウンドがひとつの大きなサークルとして完結」とか「前期の作品に通じるナンバーばかりが集められている」と解説されていて、非常に納得。ベスト盤だからどの曲も良いけど、自分の好みは、コーラスで盛り上げるハードな「アイウォントイットオール」、ヘヴィで荘厳な「イニュエンドゥ」・・・そして「ザショーマストゴーオン」。どうしても、結果的にフレディの絶唱という感じで聴いてしまうので、悲壮というか凄絶というか鬼気迫るというか、そんな形容をしたくなるのであった。
ロックは他のジャンルを何でも取り込める融通無碍な音楽なので、グレートなロックバンドは、バンドそのものが一つの音楽ジャンルになると言っても良い感じ。ということで、クイーンもまた、クイーンというジャンルだったな、と。
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