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2010年3月21日 (日)

ポンペイ展

ポンペイ。といえば火山が噴火して大量の火山灰に埋もれた街。という話を小学生の頃何かで読んで、何だかドラマチック過ぎて不思議な感じもした記憶がある。

さて、年初からスタートした「ポンペイ展」、福岡の開催は終了。昨日3月20日から横浜美術館に場所を移したので見学に出かけた(横浜は6月13日まで、以後は名古屋、新潟、仙台と巡回する予定)。

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西暦79年にヴェスヴィオ火山の噴火によって壊滅したポンペイ。帝国として確立したローマの支配が地中海世界に平和をもたらした時代。突然の自然災害によって、ポンペイは古代ローマ人の生活をそのままパッケージしたような遺跡となった。展覧会の出品物は、彫像、装身具、食器、家具調度など多岐に渉る。剣闘士の兜、家庭用の浴槽、医療器具なんて物もある。意外感があったのは「ヤマネ飼育つぼ」。ヤマネは「珍味として喜ばれた小型の齧歯類」と説明されている。ヤマネってネズミみたいなやつだろ。そんなの食べるのか。げげー。・・・それはともかく、メインというとやはり壁画だろうか。図録の解説から引用してみる。

ポンペイで発掘された様々な美術品や生活用品の中で、最も我々を驚かせ、感嘆させるものは壁画であろう。学術的にみても、ヘレニズム・ローマの絵画を考えるとき、ポンペイの壁画の存在はきわめて大きい。
特に、都市空間、室内空間の本来あるべき場所に壁画が残されていたことは、当時の人々の生活感情や美意識、思想を知る上でかけがえのない材料となる。
それにしても、そもそもなぜこれほどまでに壁画によって建築物を飾り立てたのかと疑問に思うほど、ポンペイの家は壁画であふれていた。住人の文化的ステータスを示す重要な意味があったことは疑いないが、ポンペイの人々は、日常空間の中に、非日常的、神話的、空想的な空間をできるだけ持ち込んで、今、ここが楽園なのだと感じたかったのではないだろうか。

自分の家に壁画や彫刻を飾り、庭園も造ったりというのは、富裕層だからできることだけど、しかしまあ展覧会に示されるグルメやパーティの様子、ファッションや生活用品の豊かさなど、二千年も前に実現されていた文化的・享楽的生活には驚かされるばかりだ。

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