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2010年1月11日 (月)

岸田「唯幻論」と来生たかお

八重洲ブックセンターの心理学コーナーに、『官僚病から日本を救うために 岸田秀談話集』(新書館、2009年5月)が置かれていて、またこんなの出てたのかと思いながら中身をパラパラ見ると、来生たかおの名前が目に付いて、おやっという感じがした。対談は来生が申し込んで、2006年7月に実現。来生は35歳の時に、岸田の著作『ものぐさ精神分析』を読んで衝撃を受けたという。対談の中から、来生の発言を以下にメモ。

「目から鱗が落ちる」って、こういうことだと。人間って、そもそも、そんなに素晴らしい生き物なんだろうか、社会も、こんなに煩雑でややこしいし、「何か、変だよな」っていうのは、ずっと思っていたんですけど、言葉では言えなくて。岸田さんの本に、その答えがあったような気がしたんです。

ぼくは、幼稚園に入るときに、すごく抵抗したんです。子供心に「何で幼稚園に行かなくちゃいけないんだろう」って思ったんです。その後も、小学、中学、高校、そして大学から社会に出て労働をするまで、心の片隅で、いつも思ってました。起きたくないのに起きて、行きたくないのに学校に行って、やりたくないことをやって。こういう社会って、いったい、何なんだろうって。

人間というのは、悲しい生き物ですよね。死ぬことを判っている。普段、起きていて生活しているときに、人は、無意識と意識の狭間で、死ということを結構考えているのではないかと。そんなことを人に言うと、「ええっ!そんなことを考えているの?」と言われるんですよ。「考えたって、しょうがないじゃない」と。

岸田さんの“幻想”という考え方が、今、必要なんじゃないかと思うんです。今も、世界で戦争が絶えませんけど、岸田さんの言う「真理なんてないんだよ」ということを、ちゃんと理解していれば、すごく平和になると思うんです。岸田さんの言うように、「現実なんて、すべて幻なんだから、ムキになって生きることはないよ」という感じのほうが、もう少し楽に生きられると思うんです。

・・・幼稚園の話は、自分も同じようなことを思っていたので、ついつい抜書きしてしまった(苦笑)。来生たかおは、コンサートで岸田秀の話をするらしいのだが、やっぱりファンには判りにくいみたいだと言う。そりゃあそうでしょう。来生たかおの歌を聴きに来るような善男善女に「すべては幻想だ」とかいう話をしても「????」って感じだろうなあ。でも来生たかおって、ただの「流行歌手」(死語)じゃないな。充分「哲学者」だよ。

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