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2009年12月11日 (金)

「外需」って何?

「外需」という概念は誤解に満ち満ちている。本日付日経新聞市況面コラム「大機小機」(「外需」概念の混乱)からメモ。

第1に、多くの人は「輸出」と「外需」を同義と見ているようだが、この二つの概念は全く異なる。経済成長率を内需と外需の寄与度に分けるときの「外需」とは「輸出マイナス輸入」であり「輸出」ではないからだ。

第2に、多くの人が、外需寄与度が高いことが「輸出にリードされた経済成長」であり、内需の寄与度が高いことが「内需がリードする経済成長」だと考えているようだが、これも誤りである。
外需とは「輸出マイナス輸入」なのだから、輸出が増えて内需があまり増えない場合であっても(つまり輸
出にリードされた成長であっても)、輸入が輸出と同じように増えれば、外需の寄与度はゼロとなり、一見「完全内需主導型の経済」となってしまう。
同様に、輸出が増えなくても、輸入が減少すると外需の寄与度が高くなるので、一見「輸出主導型の経済」となってしまう。

第3に、多くの人は、内需にリードされた経済成長を実現するために、輸出に力を入れず、内需の振興に力点を置くべきだと考えているようだが、これまた誤りである。
高度成長期には輸出が大いに増えて所得を生み出し、その所得が内需を拡大させ、輸入も増えた。輸出、内需、輸入の三者が同時に増加することこそが、真の意味での内需主導型の経済成長をもたらすのである。

・・・ということで、混乱を生む「外需」という概念は使わないほうが無難かも知れない。

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