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2009年10月12日 (月)

エゴン・シーレという天才

インフルエンザで死んだ著名人というと、エゴン・シーレの名前が浮かぶ。クリムトと深い交流のあった若き天才画家は、1918年に「スペイン風邪」のため28歳で夭折した。新型インフルエンザが流行する中で、「ウィーン世紀末展」が開催されるのも何かの縁?かなと思いつつ、会期終了間際の先週金曜日、会社帰りに展覧会の場所である日本橋高島屋に足を運んだ。

会場にはクリムト、シーレの作品をはじめ、様々な画家の様々な作風の作品が展示されていて、なかには現代音楽家シェーンベルクの描いた画もあったりして「へぇ~」って感じだったけど、やはりシーレの画の独創性は際立っていた。シーレの画は無理矢理言うと表現主義の流れの中にあるものなのかも知れないが、とにかく他の誰にも描けない類の作品であり、やはり天才のものであるとしか言いようがない。

ところで、天才は天才を知るというのか、ロック・スターのデビッド・ボウィが映画でエゴン・シーレを演じるという話が、かなり昔のことになるけど、あった。1983年公開の映画「エゴン・シーレ」パンフレットからメモしてみる。

デビッド・ボウィに『WALLY』なる映画が企画されたことがある。ヴァリーとは、画家の愛人名である。つまり、ボウィはエゴン・シーレを演じる予定であった。
ボウィ版シーレの企画は沙汰やみになったが、アルバム『ヒーローズ』、『ロジャー』などのジャケット写真にボウィのシーレへの思い入れを見ることができる。

・・・あのジャケット写真、手や全身のポーズの付け方って、なるほど何となくシーレっぽいのだよな。シーレ描くところの「自画像」を、ボウィが演じてみせたという感じか。

シーレの愛人兼モデルのヴァリーは、「良家の子女」エディットとの結婚を決めた画家と別れて、従軍看護婦になる(時は第一次世界大戦の最中)のだが、1917年12月に23歳で病死。それから一年も経たない1918年10月に、シーレと妻エディットは共にスペイン風邪で世を去る。シーレの死の直後、戦争は終結しハプスブルク帝国も崩壊。激動の時代に妖しい光芒を放った天才は、その生涯もドラマチックだったと言うほかない。

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