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2009年9月 5日 (土)

「再分配」政策の失敗

雨宮処凛という書き手は所詮イロモノだよな、と思う。でも、専門家が雨宮と対談すると、「格差社会」についてより分かりやすく語ってくれるような印象があって、それはそれで我々読者のためになる(例えば萱野稔人との対談『「生きづらさ」について』)。しかし「格差」問題と無縁の勝間和代との対談では、勝間の方が「お話伺います」という姿勢になっていて、苦笑モノであったが・・・。新刊の『脱貧困の経済学』(自由国民社)で雨宮の対談相手になっているのは、売り出し中の経済学者・飯田泰之。「再分配」政策についての飯田先生の発言をメモ。

裕福な人から貧乏な人へ「富」を移動して不平等度を下げるのが「再分配」なんですが、日本は「再分配する前」、つまり単純な収入の不平等度と、どこかからお金をとってどこかに渡した「再分配の後」の不平等度がほとんど変わらない、という変な国なんです。どこの国でも、ふつうは不平等度を改善するために再分配をやっているのに。
でも、日本の財政が動かす額は、GDP比でいうとアメリカよりも全然多いんですよ。イギリスよりやや低いくらい。この予算を振り替えるだけで、財源なんかなくたって、けっこうな問題が解決すると僕は思うんです。

(いまの再分配はどこに配っているかというと)実質的には「東京から地方へ」と「若者から高齢者へ」。つまり東京の貧乏人からとって田舎の金持ちに配り、若い貧乏人からとって金持ちのお年寄りに配っているんです。

実は日本はすごく減税をやっています。だけど、大幅な減税になっているのは事実上年収1000万円以上の人だけ。いま財政がものすごくやばい、破産する、とか言っていますけど、あれもバカな話で、たくさんお金を納めてくれるお金持ちだけを、これだけどんどん減税して、それで財政収支が悪くならないわけがない。

「なぜこんなに貧富の差が広がったんですか」と問われたら、僕はいつも「金持ちを減税して貧乏人に増税しているんだから当たり前です」と言います。なんだかね。

・・・確かに、「新自由主義的」政策ではお金持ちに減税してお金を使ってもらえば、やがて全体も潤う、みたいな話だったと思う。結局、お金を使ってないではないか、だったら取っちまえよ、って感じにはなるよな。

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