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2009年9月10日 (木)

宇宙のはじまり

人類が生まれるための12の偶然』(眞淳平・著、岩波ジュニア新書)の第1章「この宇宙が誕生した不思議」からメモ。

今から約137億年前。より正確にいうと、137億年プラスマイナス2億年の昔。私たちの住むこの宇宙が誕生しました。想像するのがとても難しいところですが、それまでは文字通り何もありませんでした。そこに突然、極微の大きさの宇宙が生まれたのです。

宇宙誕生から10の33乗分の一秒前後に、ビッグバンが起きました。

現在の宇宙物理学では、まず宇宙の誕生があり、その後のインフレーションによる宇宙の転移相(物理的・化学的な条件の変化によって、物質などの形態が変わること)から、ビッグバンが起きたと考えられています。

その後も、宇宙の膨張は続きます。それと並行して、この宇宙のあり方を決定する重要なできごとがありました。「基本の四つの力」と呼ばれる力(「重力」「電磁気力」「強い相互作用」「弱い相互作用」)が生まれたのです。ここでいう「力」とは、物体に加速度を与えるもののことです。

もしも力が存在しなかったり、存在しても力の作用の仕方に一定の法則がなかったりした場合、物質は存在できず、宇宙自体も崩壊していたでしょう。宇宙は無秩序を好まず、誕生後すぐに秩序をつくりだしました。なぜかはわかりませんが、これは驚くべきことなのです。

宇宙を生み出す際には、重力や電磁気力など四つの力の値、中性子や陽子の質量といったさまざまな「自然定数」が重要な役割を果しています。多くの自然定数が現在の数値と少し違っていただけで、今の宇宙は存在しませんでした。そして、今の宇宙が存在するような自然定数が決まる確率は、ほとんどゼロに等しいのです。

現在の自然定数がなぜ決まったのか。この問題は今も多くの物理学者を悩ませています。

・・・およそ140億年前のある時点に宇宙が誕生し、その10の33乗分の一秒後にビッグバンが起きた。気が遠くなるような膨大な時間を遡った果てにある過去の極小の瞬間の出来事の結果、今この世界がこのようにある・・・もはや驚きを通り越して呆然とするほかない。この理論的現実は、これ以上「なぜ」と問う言葉を寄せ付けない感覚がする。

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