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2009年5月30日 (土)

日本は独立国家なのか

先日、東京駅でサンライズ出雲に乗り込む石破大臣を目撃したからという訳ではないけれど、石破茂と小川和久の対談本である『日本の戦争と平和』(ビジネス社)から、日米同盟についての発言をメモ。

小川:20世紀に日本が結んだ主な同盟の三つめが、現在の日米同盟です。この同盟関係は45年8月15日に第二次世界大戦(太平洋戦争)に負けた日本が、アメリカに占領され、51年に独立を回復(講和条約に調印。発効は52年)していく流れのなかで結ばれました。これがそのまま今日に至り、結果として日本の国のあり方すべてを規定するようなかたちになっています。やはり私たちは、日本の国益から見て「同盟関係の選択」をどのように位置づけるかという地点に、立ち戻る必要があるのではないか。

石破:日本は同盟関係の選択というものを、国として、あるいは民族として、「これこれの理由で、日米同盟を選ぼう」と明確な意識を持って位置づけてきた、とはいえないのでは、というお話ですね。マッカーサーのアメリカに占領され、アメリカからさまざまな制度や仕組みを教わり、すっかり世話になった。その延長線上でというか、選択の余地もないままに、アメリカとの安全保障条約を結んだと。

小川:「まず最初に日米同盟ありき」という考え方はおかしいでしょう。日米同盟にはいくつか問題があるし、それをより健全化していく取り組みが必要です。アメリカとの同盟関係を日本国としてどう国益に生かすかという観点からは、同盟の中身を整理し、さまざまな取り組みをしなければならない。アメリカの利益も尊重しつつ、直すべきは直す方向に持っていかなければ独立国家ではない。戦勝国が、自分に都合のよい中身に持っていった同盟関係、具体的には日米安全保障条約や日米地位協定を、いまだに自分の国にとって望ましい方向に変えようとしない日本のあり方のほうが、歴史的にも例外に属することなのです。

石破:独立国でありながら、条約上の義務として他国の軍隊の基地を受け入れている。そして、その基地には治外法権のような部分もある、という国家は、日本以外にないはずなんです。それはアメリカにとってとても都合がいい。しかも、日本にとってもカンファタブル(心地よくて快適)で、とっても楽ちんなんです。防衛というものに正面から向き合わなくていいし、国の独立とは何だという問題にも正面から向き合わなくていいから。これは領土問題などにもすべて通じる話だと思います。日本人は竹島も北方四島もそうですが、不法に占拠されている状態に対して真剣に怒る人が少ない。自分の国によその国の軍隊を義務として受け入れていることに対する感覚のマヒと、領土意識の希薄さは、たぶん相通じるものなんでしょう。

・・・自衛隊の海外派遣や憲法改正を論議するよりもまずは、日本は独立国家としての在り方を確立すること。そのためには少なくとも、アメリカと対等のパートナーという立場でものを言える関係を築くことが大前提となるのだろう。

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