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2008年12月25日 (木)

「おひとりさま」の老後

上野千鶴子の『おひとりさまの老後』が75万部売れたという。驚異。その上野千鶴子「責任編集」と銘打たれた『おひとりさまマガジン』(文藝春秋12月臨時増刊号)の巻頭に、上野、香山リカ、酒井順子の鼎談がある。おひとりさまの損得、親の介護、男の「負け犬」など、様々な話題が語られるが、やはり老後については、上野先生に一日の長があるというのか、その言葉には経験と思考に裏打ちされた確信が込められていると感じられたので、ポイント的にメモ。

上野:ご自分の老後についてはどう思っておられますか?
酒井:それがこわいので、飛行機事故とかに遭わないかなあ、と思っているんですけど。
上野:突然死願望ですね。
香山:私は北海道に帰省しているときに、大地震が起きて、両親もろとも死ぬのが一番かな、と(笑)。そうすれば、介護問題も、自分の問題も一気に全部片づく。
上野:今のおふたりの反応で、ご自分の老後にまだリアリティがないということが、逆によく分かりますね(笑)。
私はこう思いますよ。国が滅びようが、焼け野原になろうが、人間というものはなかなか死ねないもんだ、と。高齢者施設へ行くと、生気を失った人がそれでも死なないで生きている。それを見ると、ああ、人間というのは死にきれんもんやなあ、と思います。脳梗塞で後遺症が残っても、生き延びる人もいます。人間は、そんなに簡単に死ねません。死ねない、っていうのをしみじみ味わうのが老化ってものです。だからこそ、死にきれない老後をどうやって過ごそうか、っていうのをマジメに考えるようになるんですよ。
おふたりとも、地震だの、事故死だの、そんなに突然死願望があるとは思わなかった。みんながみんな認知症になるわけでもないし、老化ってゆっくり進んでいくものなので、考える時間は十分にありますから大丈夫です(笑)。

・・・多分、当たり前だけど「老後」というのは全くの身体問題なので、現実に身体の不自由を少しでも感じるようになるまでは、リアルに考えられないと思う。身体の自由がきかなくなる状態になりつつも、簡単には死ねないのだなあと感じながら生きる時間が「老後」ってことですかね。それはそれで味わい深い・・・ような、そうでないような。

(自分も今年入院を経験したので、身体が思い通りに動かなくなるのはある程度までで食い止めないと、老後を味わう気分的な余裕も持てないのは想像できるようになった)

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