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2008年2月21日 (木)

「グローバル経済」を復習

本日付日経新聞「経済教室」執筆者は水野和夫・三菱UFJ証券チーフエコノミスト。以下にメモ。

かつての資本主義を貫く原理は資本と国家の一体化だったが、95年を境に資本が国家を超越するというグローバル資本主義に質的変貌を遂げた。

旧来型が行き詰まった主因は、先進国経済の成長につれ資本が積み上がり、投資の限界収益が逓減したからだろう。

95年に米国は「強いドル政策」に転換した。これは米経常赤字増大は米国の過剰消費ではなく、高い収益を求めて米ドルを欲する外国人が原因と断じ、赤字とドルの因果関係を逆転させて、古典的資本主義が陥った超低利潤化を脱却する意図があったと見るべきだろう。これを機に、金融のグローバル化が加速した。

グローバル化で先進各国は低コストと割安な新興国通貨をにらみ生産工場をBRICsなどに移転して実物投資の収益を稼ぎ、先進国内においてはキャピタルゲインからの収益を求めた。

株式時価総額、債券発行額、預金を合計した152兆ドルの世界の金融資産のうち、およそ80兆ドルは実質GDPを生み出すことなく、金融資産にとどまり、資産価格を大幅上昇させた。金融資産化した資源価格も同様である。

グローバル資本主義下では、先進国のBRICsへの投資ブームは先進国の消費ブームと表裏一体化しながら、世界経済の成長をもたらし、日本も景気回復の恩恵を被った。しかし、先進国経済は資産価格の上昇をてこにすることでしか景気が回復しない「資産価格依存症候群」に陥り、IT関連、住宅、資源と対象を変えながら、バブルが頻発することになる。

・・・投資のフロンティアがある限り、資本主義の運動は続いていく。フロンティアが消滅した時に資本主義も終わるのだろうが、それがどのような世界なのか想像できない。投資主導のグローバル経済においてバブルの発生は避けられないのだが、バブルはまた将来への過剰な期待を現在に繰り込んだ価値でもある。それが「幻想の未来」であるとしても、人類に未来がある限り、バブルは生まれ、その崩壊も繰り返されるのだろう。

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