« 「国力」の低下? | トップページ | 桶狭間、正面+背後攻撃か »

2008年1月26日 (土)

日銀の判断ミス

一年前に日銀が行った利上げは結果的に判断ミスだった――。昨日1月25日付日経金融新聞コラム記事「ポジション」〈太田康夫編集委員)からメモ。

日銀は1月の金融経済月報で「2007年度の成長率は潜在成長率をやや下回る水準になるとみられる」と表明した。07年2月の利上げが失敗だったことを意味している。

金融政策を評価するポイントは物価と成長率である。物価ははじめから危うかった。07年2月の消費者物価指数は06年2月に比べ0.1%下落。
利上げ派は先行きを見るフォワード・ルッキングを強調。「消費者物価の一時的なマイナスの先を展望すべきだ」としていた。
経済学では同方向の指標が2四半期続くと一時的ではなくトレンドと見なす。実際に消費者物価マイナスは8ヵ月続き、2月利上げの物価面での論理は崩れた。

成長率は潜在成長率を上回っているかどうかが焦点だ。福井総裁らは先行きに強気で、利上げしても2%程度の成長は持続すると見ていた。
結果的に物価に目をつむり景気回復に賭けた利上げは正当化されなかった。それどころか成長率が潜在成長率を下回るなかでの利上げは、脱デフレに向けては逆噴射となった。

軌道修正が必要な局面に差し掛かっている。
一つは利下げだ。世界的な
金融不安をぬぐうため緩和的な姿勢が求められている。米金利が急低下しており、日本も緩和姿勢を示さないと円相場が急騰しかねない。

もう一つは保有株式売却の見直しだ。日銀はゼロ金利解除の失敗の後始末として金融機関の保有株を購入。保有額は3兆2000億円(07年9月末)にのぼる。
サブプライム問題の真っ最中の07年10月からその売却開始を宣言。それが株式市場の重しになっている。

いまの景気減速、物価下落はサブプライムのせいだけではない。金利正常化にこだわりすぎた昨年の判断ミスも一因だ。新しい日銀総裁は中央銀行のドグマにとらわれず、曇りなき目で経済が見通せる人が望ましい。

・・・「小泉改革バブル」の崩壊とも思える日本株の大幅下落には、日銀の判断ミスも手を貸していたということだろうか。何にせよ、改革続行が求められる日本において政治経済のリーダーは、従来型の思考に捉われる普通のエリートでは勤まらないのだと思う。

|

« 「国力」の低下? | トップページ | 桶狭間、正面+背後攻撃か »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/174032/10086593

この記事へのトラックバック一覧です: 日銀の判断ミス:

« 「国力」の低下? | トップページ | 桶狭間、正面+背後攻撃か »