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2007年11月 5日 (月)

ケインズと「流動性」

本日付日経金融新聞に、ピムコ社のポール・マカリーという人が、現在の金融市場の混乱に絡めて、「流動性」についてのケインズの考察を紹介している記事があるのでメモ。

流動性を決めるのは市場の集団心理である。ケインズは1936年に出版した「一般理論」の中でこの真実を説いていた。

ケインズによれば、金融市場は「慣習」に依存しており、投資家は「現状に変化をもたらす特定の理由がない限り、現状が無限に続く」と仮定する。

その上で「自分が負う唯一のリスクは近い将来に起こりうる何らかの事象の変化であり、それが実際に起こる可能性については自分自身で判断でき、起こったとしても大きなものである可能性は低いだろうと考えようとする」と主張する。

続いてケインズは、流動性について述べている。現状が続くと投資家が予想するならば、短期間の投資は「安全」となり、よって短期間の連続が無限に繰り返され、延長されていく。これは何かが起こるとしてもその前に自分の見方を修正し、投資方針を変更する機会があるからだ。このように本質的に「長期継続すると思われている」投資は「流動的」となる。

・・・ケインズという経済学の巨人は、時にマクロ経済理論の枠を超えた思考を展開する。それがまた天才の証でもあろう。おそらく投資家が最初の仮定における留保を忘却して、「現状が無限に続く」と確信した時、バブルが生まれるのだろう。もちろん、最初に希望的楽観の全く無いところで、投資という決断が可能であるとも思えないが。

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