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2007年9月11日 (火)

サブプライムとLTCM

サブプライム問題の潜在的脅威は1998年のLTCM危機をはるかに上回る可能性がある、との見方を示すのは、9月7日付日経金融新聞の一面コラム「複眼独眼」。以下にほぼ全文を引用。

まず問題の規模について見ると、LTCM危機における損失額は当時の米国GDPの0.4%に過ぎなかったのに対し、今回のサブプライム問題の潜在損失は、その数倍・数十倍となる可能性がある。さらにLTCM危機では、問題の所在が比較的少数のヘッジファンドなどに特定できたのに対し、サブプライムは証券化商品を通じてリスクが世界中の金融機関や投資家にばら撒かれた結果、白と黒の区別が判然としない、いわば「全ての牛が灰色」の状況となり、問題を複雑化している。

一方、良い材料は1998年当時と較べると、世界的に企業部門のバランスシートが健全であること、新興国の財政状態が良いことなど、問題が他のセクターに拡散するリスクは限定的であることだ。またリスクが広く投資家に分散された結果、サブプライムに特化した一部のファンドを除けば、サブプライム問題の直接的損失だけで破綻する金融機関・投資家も比較的少ないと見られる。

危機の克服と市場のコンフィデンス回復のための必要条件は、リスク保有者の大半が適正に損失を認識し、膿を出し切ることだ。問題は潜在損失の規模とリスクの所在の複雑性からみて「膿を出し切る」プロセスに相当の時間がかかると見られることである。

・・・リスクが分散された結果、問題の全貌がなかなか見えない一方、いきなり破綻する金融機関やファンドも多くはないというのが、これまでの金融危機とは違うサブプライム問題の独特なところだろう。とりあえずは、サブプライムに関連した各投資主体の「損切り」がスムーズに行われるかどうかが、事態の収束に向けた一つの鍵になりそうだ。

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