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2007年8月11日 (土)

生命科学の目標とは

知られざる日本の恐竜文化』(金子隆一・著、祥伝社新書)から「生命科学の目標」についてメモ。

恐竜学は最後にどのような段階にまで行き着くのだろうか? 恐竜学に、終極的な目標というものはあるのだろうか?

これは要するに、生命というものを対象とするすべての科学の最終目標を問われているのと同じである。それはひじょうに遠大な、今のわれわれにはかぎりなく不可能に近い夢物語としか聞こえないものであろうが、それでも、要約すれば次のようなものになるだろう。

すなわち、すべての生命科学は、究極的には、地球の生命の全歴史を分子レベル、原子レベルで完全に記述し、自由自在に再構成できる段階に達した時、科学として完成したと言えるのである。別な言い方をすれば、われわれはその時、DNAという化学物質とそれをとりまく環境との相互作用を完全に理解したことになる。もし、十分な容量と演算速度のコンピュータさえあれば、われわれは地球最初の自己複製分子と代謝系の誕生から、一億種とも言われる今日の地球生命圏の全構成要素が成立するまでの過程を、完璧にシミュレーションできるようになるだろう。

むろんそのなかでは、既知のすべての恐竜ばかりでなく、いまだ見つかっていないが確実に存在したであろう恐竜までがゲノム・レベルで再構成され、その生態の謎もすみずみまで解明されるはずだ。

それを不可能とする原理的な理由が見当たらない以上、生命科学はいつの日か、必ずこの次元に到達するに違いない。その時、現生、絶滅を問わず、あらゆる生命の探究はひとまず幕を下ろす。

・・・生命科学の探究、その道のりの遥か彼方にある、しかし条件さえ整えば達成可能であると考えられる目標。何かもうただ唸ってしまうばかりである。

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