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2007年7月23日 (月)

「第三の道」とは何だったのか

イギリスの景気は15年連続で拡大し、一人当たりGDPは日本を追い抜いたという。今週の「週刊東洋経済」(7/28号)の特集「日本と英国」の中で、ブレア前首相のブレーンとして(社会主義でも新自由主義でもない)「第三の道」を提唱したアンソニー・ギデンズが、「新しい労働党」の政策とは何だったかを語っている。以下にメモ。

ニューレーバーとは、いったい何だったのか。それは、私の見るところ、いくつかの基本路線によって構成されている。そして、ブレアは、そのすべてを支持し、推進してきた。

1.経済を優先する
好景気は有効な社会政策の前提条件であり、その逆ではない。

2.政治的な中道を行く
今の社会は、単一の階級グループだけから支持を受けて政治的な成功を勝ち取れるものではない。

3.貧困層に焦点を当てる
社会正義を実現するためには、豊かな人々ではなく貧しい人々に焦点を当てなければならない。

4.教育と医療に投資する
これらサービスの提供を国が一手に引き受けることは、必ずしもその目的に最もかなうやり方とはいえない。規制を効果的に行いさえすれば、NPOや民間組織に任せたほうが、かえって効果的なこともある。

5.中道左派の解決を目指す
左派は概して、これまで、犯罪、社会不安、移民、文化的アイデンティティの問題に大して、言い逃ればかりしてきた。しかし社会の多数の実質的な自由を強化するために、少数の形式的な自由を制限しなければならないこともあるのだ。

ギデンズによれば、ニューレーバーは右派からも左派からも批判され続けてきた、ということだが、同じ特集の中で、ビル・エモットは、ブレア政権から得られる重要な教訓は、経済的な成功を最優先にすることだと述べるとともに、「第三の道」とは、右派の政策を取り入れながらも左派を裏切るわけではないことを示す方便にすぎなかったとして、「第三の道」なる思想など、もともとなかったのだと語っている。実も蓋も無い指摘だけど、まあそういうことなんでしょうね。

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